新居の窓にカーテンをかけようとして、届いた商品の丈が思ったより短かった。そんな話はよく聞きます。原因の多くは、種類の違いを理解しないまま採寸だけで注文してしまうことです。カーテンは生地の種類によって、縫い代の取り方も仕上がり寸法の考え方も変わります。前提の確認から取り付けまでを、順を追って見ていきます。
カーテンを選ぶ前に、部屋の何を見るか
生地を選ぶ前に、窓のタイプと部屋の用途を確認します。ここを飛ばして生地から選び始めると、後で機能が合わないことに気づいて選び直すことになります。
確認すべきは、掃き出し窓か腰高窓か、方角、隣家との距離、部屋の用途です。西日が強く入る部屋なら遮熱性のある生地が候補になりますし、隣家の窓と近ければ日中でも視線を遮る厚みが必要になります。寝室かリビングかでも、優先すべき性能は変わってきます。
たとえば南向きの寝室で、窓幅が180cm、隣の建物まで3mほどしか離れていない部屋を想像してください。この条件では、遮光性と視線対策の両方が求められます。デザイン重視の薄手のカーテン一枚では、夜になると室内の照明が外から透けて見えてしまいます。
ただし、出窓や小さな窓はレールの形状が特殊で、そもそもカーテンではなくブラインドやロールスクリーンを選んだほうが収まりがよいこともあります。窓の形を見た時点で、カーテン以外の選択肢も一度は検討しておいたほうがいいでしょう。
遮光・ドレープ・レース、種類ごとの違い
厚手のドレープ、光を通すレース、遮光等級のついた生地は、それぞれ目的が違います。比較して初めて、自分の部屋に必要なものが見えてきます。
ドレープは保温性や防音性、目隠し効果に優れていますが、単体では完全に光を遮るわけではありません。レースは採光と視線調整のバランスを取る役割で、昼間の日中に外から中が見えにくくしつつ、光は通します。遮光カーテンは等級によって遮る光の量が変わり、等級の表示基準は販売店によって幅があります。数字だけで判断せず、実際のサンプルで確認したほうが確実です。
朝5時には日が昇る東向きの部屋で、休日はゆっくり寝ていたい人を考えてみます。遮光等級の高いドレープを選べば部屋は暗くなりますが、今度は朝の光で自然に目が覚める習慣がなくなり、逆に起きられなくなることもあります。機能を足せばいいというものではありません。
遮光と防炎は別の性能です。マンションの管理規約で防炎表示のあるカーテンが指定されている場合、遮光等級だけを基準に選ぶと、後で買い直しになることがあります。契約書や重要事項説明の欄を、一度確認しておく価値はあります。
採寸で用意するもの
用意するものは、金属製の長いメジャー、脚立、メモを取る紙かスマートフォンです。これだけあれば、採寸そのものは自分でできます。
カーテンレールがすでに付いているか、これから取り付けるかで測り方が変わります。既存のレールがある場合は、レールの上端から床までを測るのが基本です。窓枠だけを測ってしまうと、レールの分だけ丈が足りなくなります。この違いを知らずに窓枠基準で測ってしまう人は少なくありません。
賃貸物件で、正面付けのレールがもとから設置されている部屋を例にします。レール上端から床までを実測し、そこから1〜2cm引いた寸法で仕上がり丈を決める、というやり方が広く採られています。ただし、この「引く長さ」は商品によって指定が異なるため、購入先の採寸ガイドは必ず読んでおく必要があります。
天井付けのレールや、装飾レール(カーテンの上部にリング状の金具が見えるタイプ)では、測る基準点そのものが変わります。同じ窓でも、レールの種類によって仕上がり丈の計算式が違うことがあるので、自己判断で進めず、購入先に確認したほうが安全です。
注文から取り付けまでの流れ
採寸をして、生地と機能を決めて、注文し、届いたらフックを付けて吊るす。この順番は、カーテンの種類が変わっても基本的に同じです。
順番を守る理由は単純で、測り直しの手間を減らすためです。先に生地やデザインを決めてから採寸すると、気に入った生地が窓のサイズに合わず、結局選び直すことになりがちです。窓の実測値を先に確定させておけば、候補を絞る段階で無駄が出ません。
通販でオーダーカーテンを注文する場面を想像してください。注文後の製作期間として1〜2週間かかることがあります。引っ越し当日にカーテンを間に合わせたいなら、入居日が決まった時点で早めに動き始める必要があります。当日に窓が丸見えの状態で過ごすことになった、という声も珍しくありません。
既製サイズのカーテンであれば、店舗でその日のうちに購入できます。ただし、ぴったり合うサイズが見つからないことも多く、既製品で多少の妥協をするか、時間をかけてオーダーにするかは、正直なところ迷うところです。急ぎなら既製品、こだわりたいならオーダー、という程度の割り切りでいいと思います。
サイズ選びでつまずく人が多い理由
丈と幅、それぞれの測り方の基準がずれることが、失敗のほとんどを占めます。結論から言えば、レール基準か窓枠基準かを最初に決めておけば、この失敗は防げます。
丈については「レールから床まで」なのか「窓枠から床まで」なのかを勘違いしやすく、幅についても「レール全体の長さ」なのか「窓そのものの幅」なのかで、出てくる数値が変わります。どちらを基準にするかは、商品ページや採寸ガイドに明記されていることが多いので、注文前に必ず読み直したほうがいいです。
窓幅120cmに対して、カーテンの仕上がり幅も120cmちょうどで注文してしまった例があります。生地にたるみがない状態で閉めても、左右にすき間ができてしまい、外の光が漏れて見えます。ドレープは窓幅の1.05倍程度、レースはそれよりも大きめのゆとりを持たせるのが一般的とされていますが、この倍率も商品や販売店によって多少の幅があります。
出窓や角度のついたコーナー窓は、こうした標準的な計算式がそのまま当てはまらないことがあります。無理に自分で測ろうとせず、現地採寸を請け負っている業者に頼んだほうが、結果的に早く済むケースもあります。すべてを自分でやろうとしないことも、失敗を避ける一つの方法です。

